認知症になりたいと思ったから認知症になります。
と、前回いきなりショッキングな始まり方をしてしまいました。超感覚的ですから。
認知症は簡単にいうと脳細胞が死んだり、働きが悪くなることによって、様々な障害がおこり、生活に支障が出ている状態です。
原因はさまざまなんですが、大きく中核症状と周辺症状があります。
幻覚:亡くなったお父さんがそこにいる。
黒い虫がたくさんいる。
妄想:実際は行けないのに旅行に行ってきた。
娘に財布を盗まれた。
徘徊:家の中をウロウロしている。
外出して家に戻れない。
異食:ティッシュや石けん、排泄物を食べる。
不安:暗い表情、イライラしてる。
攻撃:殴る、蹴る
依存:なにもしたくない
などなどです。
具体例を2つほど。介護現場で働いているといろいろな事件?に遭遇します。
特別養護ホームでの夜勤中の出来事。
深夜2時頃、ナースコールが鳴るのでお部屋に様子を伺いに行きます。
気波「Aさん、どうされましたか?」
Aさん「屋根の上に子どもがいて泣いているの。かわいそう。」
気波「・・・・・・。」
気波「え〜〜〜、では少し待っていて下さいね。私が行って助けてきますから」
寮母室(事務所)に一旦戻り、少し時間を置いてからAさんのお部屋に行き、
気波「何とか助けてきましたよ。無事お母さんのところへ帰りました。」
Aさん「それは良かったわ、ありがとう。」
その後Aさんは朝まで熟睡。
これは周辺症状の幻覚ですね。
もうひとつ、包括支援センターに勤務していたときの事例。
電話が鳴ります。
気波「ハイ、○○包括支援センターの気波でございます。」
Bさん「ちょと来てよ、黒い虫がたくさんいるのよ!」
声のトーンとか抑揚で何となく尋常ではないのが感じられます。
これは幻覚かな?
気波「それは大変ですね。では様子を見にお伺いしますので、住所と電話番号を教えてください。」
Bさん「○○○よ!」
気波「では、○○時ごろにお伺いしますのでお待ち下さい。」
Bさん「早く来てよね!」
Bさん宅に到着。ドアピンポンを押す。
気波「○○包括支援センターの気波です」
Bさん「鍵開いているから入って!」
気波「失礼しま・・・」「うっ」
Gが・・・、
この事例は幻覚で黒い虫がたくさん見えたのではなく、
認知症状が進みゴミを出すことが出来なくなっていて、部屋全体がGの巣になっていました。
本人を説得し了承を得てショートステイに緊急入所。その間に清掃業者さんにお願いをしました。
そんなこんなで、周辺症状で本人は不安になったり怒ったり、悲しくなったり。
認知症による周辺症状はさまざまです。
そんな周辺症状もその原因となる疾病で特徴があります。
次回はからは原因となる病気のお話を何回かに分けてします。
ひと通り、物理次元での認知症を説明しませんと、その先の超感覚的な世界には進めませんもので。
よろしく、お付き合い下さいませ。
気波 拝。